問題は、やり方ではない。アントレプレナーシップ。

 サービスがヒットしたら,その時点で会社を作ればよい。その会社も大企業となる必要はない。「Amazon EC2Google App Engineなどのクラウド・コンピューティング基盤を使えば,世界を相手にしたサービスを展開できる」(高須賀氏)。

 世界中にユーザーがいて,売り上げは1兆円,でも社員は20人。そんな企業が間もなく生まれる。高須賀氏はこう考えている。

  • 「起業に会社はいらない。」ここはスタートアップの話。「売上は1兆円、でも社員は20人」これは事業継続のために企業という枠組みは必要だという話。
  • でも、そこが論点なのか?違うだろう。アントレプレナーシップのある人にとっての、それを発揮するフィールドの話だと思う。
  • 「企業のトップ」これは手続きの問題なので、誰でもできる。企業に属さないもののそのシステムありきで生活する腕利きの「フリーランス」も昔から存在する。いずれもアントレプレナーかどうか示したことにはならない。
  • だから、問題は、やり方としての「企業」だとか「個人」だとかの問題ではなく、アントレプレナーシップの質の問題だろうと思う。
  • その発揮の仕方の自由度が高い時代なので会社はいらないということができるだろうが、その腹のくくりもなしに企業だとかフリーだとか言うから論客ばかりで実行が進まない。かえって社会システムの構成責任すら果たさない人間がざくざく出てしまう。
  • 企業の中にいるときと、個人で行動しているときと、どちらがアントレプレナーシップを身につけ、磨きやすいか。かつては前者のみがそれを知り得る手段だと認識されていたが、今は個人でも習得する方法がある。
  • 前者が集まるとものすごくエントロピーが高まり、新しいことの発生頻度が高まるが、後者が集まっているところでは、びっくりするほどに何も起きない。何も起きないよう、行動しているからだ。
  • 「起業に会社はいらない」という言葉をなまはんかにとらえて、誤解しないようにしなければならない。やり方の問題ではない。アントレプレナーシップの問題だから。