「Appleロスレスモード」はいいかげん仕様公開してよね

http://ja.wikipedia.org/wiki/Apple_Lossless

でもって、このモードのデータを初めて聴いたわけですけど、「うわ、リアル!」という感じがすごくある。「ロスがない」というネーミングがぐっときます。正直、くらっときた。

いいんじゃないの、ロスレス

流れとしてストレージやネットワーク転送のコストが減るにつれてオブジェクト単位あたりの品質要件が高まるのは当然なので、きっと128はおろか256とかでも、すぐに不十分とされる時代がやってくる流れではある。

しかし。

iTunesの4くらいのバージョンから実装されてるのだけど、それでもこれを自分の中で、または他の人にもオススメできないのは、これが非公開+プロプライエタリ規格だということ。原理的には、Appleのむねひとつで、データが「すべて所有する意味なし」になるわけ。

実際、.m4aなのに、iTunesでしか再生できないし。

2005年には早くもリバースエンジニアリングで解析は完了しちゃってるようで、OSSデコーダも出てるようなのだけど、「自主的に公開」というのとは意義が違う。それは「そのデータを扱う方法」がわかっただけなので、そもそも「Apple Lossless」の規格を拡張したり、シェイプアップしたりするところに踏み込めない。実質的な所有権が密閉されたままだから。

これは「OSSで公開」と「オープンな技術標準、オープンな規格」の決定的な違い。

Appleはこの仕様をとっとと公開すべき。してよね。まじで。なんだったら標準化してもらいたいな。それとも、そこまですんごい規格ではないってことなのかな。

いずれにしても、技術採用の心理障壁が「プロプライエタリだから」というのはそろそろめんどくさい。