WOC発生要件とみんなの関係

スロウィッキーの指摘によると、Wisdom of Crowdsの発生要件に、「分散性」「多様性」「拡散性」「集約性」の4つのパラメータがありますよね。

ざっくり言えば、前3つは、その人々の特徴と関係性。

  • 分散性:個別の観察がある。水平・垂直にバラバラの立ち位置。
  • 多様性:異質の集まり、ダイバシティ。
  • 独立性:互いにフラットであること。身分、声の大きさ、人種性別に左右されない、それぞれの評価基準が認められること。

そして最後に、

  • 集約性:これは簡単にいうと、状況を可視化するというか、要するに結論を出す仕組みのこと。ここには視点とか意図とか目的が必要です。

そこで、パネリスト、来場者、WOCSの関係

パネリストも来場者も前3つはおおよそクリアで、WOCSという場に集まる。そこで、それぞれの観点での「集約」を語るし、それぞれが独立性、拡散性、分散性があるから、そこで一同に介すとやすやすと迎合しないことこそが期待されている。それでも何が共通項で、何がそうでないのかは明らかになるという意味で集約されていくわけ(はらはらしながら、ですけども)。

そこで、議論によって、ある程度収束していく部分はいわば「集約」だし、それを見てる人、たとえば来場者もそれぞれそれを見て解釈するという意味で、それぞれ自分自身が「集約のメカニズム」なのです。

で、その解釈ってきっと、それぞれで、それぞれがその解釈を大事にするわけだから、それは集約したんだけど、全体ではまた独立、分散、多様な意見なわけです。

この関係って弁証法的に、というか、リカーシブにというか、ループしながら上昇するんですよ。

これが「群衆の叡智サミット」を「迎合せずにシナリオなしでとことん議論を見せる」の形式でいいと思う最大の理由です。大まかな流れは作りますけど、ほんとにシナリオなしなんですよ。誰が何を言い出すかわからない。ライブファイトです。